お庭で天然納豆菌を採取!あなただけのオリジナル納豆菌で健康と家庭菜園をサポート【実験報告】

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1. はじめに

今回は、琴ノ葉が庭で天然納豆菌を採取し、それを使ってオリジナル納豆を作り、納豆菌水を作って家庭菜園にも活用したいという目的で実験を行いました。

納豆は日本の伝統的な発酵食品ですが、庭から採取した天然の納豆菌を使うことで、より自然で自分だけのオリジナル納豆が作れる点が、この実験の出発点です。

さらに、家庭菜園にも応用できる納豆菌水を使い、健康と家庭菜園の両方をサポートする可能性を探りました。

具体的な手順と結果を以下で詳しくお伝えします。


2. 天然納豆菌の採取方法

納豆菌(=枯草菌)は、土壌や植物に広く存在しています。今回は、複数の植物から納豆菌を採取し、ブレンドすることで、納豆作りに最適な発酵を目指しました。

具体的には、レモングラス、琵琶、柿、熊笹など、納豆菌が豊富に含まれる植物を選びました。特にレモングラスは、イネ科の植物なので納豆菌株の種類や量が豊富です。

それぞれの植物から採取した納豆菌をブレンドし、発酵の質を高める工夫をしました。

菌叢とは:菌叢とは、植物や土壌にいる微生物の集まりのことです。たとえば、レモングラスにはその植物独自の納豆菌が含まれており、それが納豆作りに影響を与えます。

レモングラス
レモングラス
琵琶
琵琶
柿
熊笹
熊笹
  • 採取の工夫
    これらの植物は納豆菌が付きやすいだけでなく、それぞれ異なる菌株が含まれているため、ブレンドすることで発酵の質を高めることが期待できます。特にレモングラスはイネ科の植物なので、納豆菌株の種類、数ともに豊富に存在します。
  • 採取手順
    1. 庭の中で、上記4種類の植物の葉を切り取り、収集しました。
    2. 収集した植物の葉は、1分程度鍋で煮沸消毒を行い、他の微生物を排除してから納豆菌を培養します。

菌株とは:菌株は納豆菌の種類のことで、同じ納豆菌でも、種類によって発酵力や風味が異なります。ブレンドすることで、異なる特性を活かしたオリジナルの納豆菌が作れます。

採取した植物
左から熊笹、レモングラス、琵琶、柿
煮沸消毒
1分程度煮沸消毒します


3. 納豆菌の培養

次に行ったのが、採取した納豆菌の培養です。納豆菌は、単に採取するだけでは十分ではなく、しっかりとした発酵を促すために増やす必要があります。シンプルで簡単な工程ですが、この培養プロセスが成功の鍵を握ります。

  • 手順
    1. 1分程度煮沸消毒をした植物の葉に、水(500ml)と砂糖(10g)を加えます。砂糖は発酵を促進するための栄養源(エサ)となり、納豆菌が活発に増殖できる環境を作り出します。
    2. 鍋に入れて、30℃以上の温度を維持しながら24時間発酵させます。今回は育苗用の保温マットの上で40℃で保温しました。納豆菌は27℃~37℃前後で最も活発に活動するため、温度管理は非常に重要です。また発酵には酸素が必要なので、鍋にはキッチンペーパーを被せて蓋はしていません。
水と砂糖を加える
保温マットの上で培養開始

ブレンドした菌がどのように影響するのか、実際の培養過程でその違いを想像するのも、この実験の面白い点です。


4. 実際に納豆を作って確認

さて、24時間が経過しましたが、本当に納豆菌が培養されているのでしょうか?レモングラスの良い香りしかしませんし、粘り気もありません。「見た目、香りではまったく分からない!」ということで、納豆菌の培養が完了した後、実際にその納豆菌が本当に機能するのかを確かめるために、納豆を作ってみました。

納豆菌原液完成
完成した納豆菌原液 濁りが出ているので期待値は高い!

・納豆作りの手順
豆を一晩水に浸し、しっかりと柔らかくなるまで蒸します。たくさん作って失敗すると嫌なので、今回はほんの少量だけ。

蒸した大豆に培養した納豆菌を混ぜます。小さじ半分程度の納豆菌がしっかりと大豆に絡むように均一に混ぜます。

蒸した大豆に納豆菌原液をかける
蒸した大豆に納豆菌原液をかけて混ぜる

納豆菌を混ぜた大豆を容器に入れ、40℃の温度を保ちながら24時間発酵させます。発酵中、独特の香りが漂い始め、成功の手応えを感じました。

結果
24時間後、納豆はしっかりと成功していました!納豆特有の香りと、表面に白っぽい膜状のものが現れ、まさに自家製の天然納豆が完成した瞬間です。庭から採取した納豆菌が確実に機能していることが確認でき、非常に満足のいく結果となりました。味も美味しく風味も満足のいくもので、植物ごとの納豆菌の違いが、納豆の風味にも影響を与えていると感じました。

完成した自家製天然納豆

5. 納豆菌水の作り方と活用法

納豆作りが成功した後、その納豆菌原液を使って「納豆菌水」を作り、さらにさまざまな用途に活用することができます。ここでは、納豆菌水の作り方とその活用方法、さらに減った納豆菌原液を再度増やす再培養の方法について詳しく紹介します。


納豆菌水の作り方

  1. 材料
    • 完成した納豆菌原液(25~50ml)
    • 水(500ml)
  2. 手順
    • 完成した納豆菌原液を10~20倍に水で薄めます。
    • 薄めた納豆菌水は、家庭菜園の土壌や葉面散布、コンポストなどに活用することができます。

納豆菌水は、植物の成長を助け、土壌の微生物環境を整える効果が期待できます。病害虫の予防にもなり、また、発酵が進んでいるので、土壌中の有機物の分解を促進します。

納豆菌水の作り方、使い方についてさらに詳しくはこちらの記事をご覧ください


減った納豆菌原液を増やす再培養の方法

納豆菌原液が減ってきた場合、再培養して量を増やすことができます。これにより、原液を持続的に利用することが可能になります。

  1. 材料
    • 減った納豆菌原液
    • 水(500ml)
    • 砂糖(10g)
  2. 手順
    • 減った納豆菌原液(最低10ml程度)に水と砂糖を加え、再度培養します。
    • 容器を30℃以上の環境で24時間程度発酵させます。
    • 再培養することで、納豆菌の活動が再び活発になり、原液の量を増やすことができます。
    • 酸素が必要なので密封しないこと。

この方法を使えば、納豆菌原液を持続的に使用し続けることが可能です。


納豆菌液の活用法

  1. 家庭菜園での活用
    • 土壌改良: 納豆菌水を家庭菜園に撒くことで、土壌の微生物環境を整え、作物の成長を促進します。有機物の分解を助け、作物の栄養吸収が向上します。
  2. 発酵食品作り
    • 追加の納豆作り: 納豆菌原液を使って、納豆作りを繰り返し行うことができます。自家製納豆を続けて作る際に便利です。
  3. 家庭での環境整備
    • 消臭・除菌: 納豆菌水は自然由来の発酵液として、キッチンや排水の消臭や除菌にも使えます。

6. まとめ

天然納豆菌原液
完成した天然納豆菌原液 

今回の実験を通じて、庭で採取した天然納豆菌を使ってご当地オリジナル納豆を作ることができました。実験の成功により、納豆作りや納豆菌水を使った土づくりまで、すべて自家採取の天然納豆菌で行うという理想がかなえられたと感じています。

これで、天然納豆菌の持つ力を最大限に活用し、健康と家庭菜園の両面でサポートできる一連の流れが完成しました。

詳しくは、以下の過去記事もぜひご覧ください。これらの記事を参考に、あなたも自家採取の納豆菌を使って自然との共生を楽しんでください!

納豆菌水を使った土作りについてはこちらの記事

天然納豆の魅力についてはこちらの記事

外部リンク
「納豆菌の詳しい解説や、納豆作りの歴史については、**川島屋の納豆菌に関する記事」をご覧ください。

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